別役実/原作の「象」が、2023年9月22日から30日まで上演されます。
±0(プラスマイナスゼロ)の第7回本公演として、東京・阿佐ヶ谷にある老舗劇場のザムザ阿佐谷で開演しました。
別役実/原作の「象」とは
別役 実は1937年に満州で生まれた日本の劇作家です。
早稲田大学退学後、25歳で劇団「自由舞台」にて上演した『象』で注目されます。
2020年に亡くなるまでに多くの作品を残し、『マッチ売りの少女』(1966年)と『赤い鳥の居る風景』(1967年)で岸田戯曲賞、『諸国を遍歴する二人の騎士の物語』(1987年)で芸術選奨文部大臣賞受賞しています。
戯曲「象」のあらすじ
「象」は別役実氏の代表作であり、過去に何度も舞台で上演されてきた作品です。
今回はこの戯曲「象」を主宰「たはらひろや」の演出で具現化します。
舞台は病院での入院風景。
“病人”とその甥にあたる“男”を中心に物語が進行する。時代背景は広島の原爆直後。
被爆者たちの言葉にしにくい感情たちを描く、別役実の不条理劇。
本作には、鈴木勝大、酒井敏也、天木じゅん、中澤隆範、小池亮介、藤澤まな、山田貴之が出演する。
演出家たはらひろやさんインタビュー
なぜ今回この「象」の上演を決めたのか?
演出のこだわりや、演者の魅力などを劇場稽古終えた直後のたはらひろやさんに、お話を伺いました。
なぜ今回は別役実の『象』を上演しようと思ったのですか?
上演に至った経緯は、僕が4年ほど前にこの本のワンシーンを演技講師をやっていた時に取り上げたのがきっかけです。
人間のあるべき姿がそこにはっきりと存在しているような気がしました。
混沌とした今の世の中にぴったりなんじゃないかと思います。
今回の演出時に特に気をつけた事があれば教えてください。
とにかくキャストの皆様と世界観の共有や概念、僕が大切にしたい事とかだったりを話し合いました。そしてその瞬間にどのようにそこに滞在していてほしいのか…とかとか。
ただ絶対それらを決めつけてはいけない、「不条理」であるという事を大前提に考えながら、「条理」で考えそうになってしまう時には自分に対して叱責していました。笑
今回の出演者の魅力を教えてください。
とても素敵なカンパニーになった気がしています。
本当に達者な方々しかいなくて、作品に対してきちっと向き合ってくれている。
僕の言葉にずっと耳を傾けてくれて、そっと寄り添ってくれる。
別役実氏が書いた言葉や状況にも正面から向き合いつつ、僕の言葉も受け止め、体現してくれる。
稽古の時間は本当に贅沢な時間でした。
今回の作品の注目のポイントを教えてください。
この作品は言葉の余白が多く、状況の余白も多い。
でもそれがこの作品の良さだなと感じています。
昨今の社会を見ていると白黒はっきりさせる時代になってきている気がしております。
でも何かの働きかけで大事な本質には触れさせてもらえないようなそんな気がしています。
余白が多い分とにかく色々な捉え方をができるのが今回の注目ポイントな気がしています!
楽しみにしている皆さまへのメッセージをください。
「不条理」と聞くと、一見難しく捉えられがちですが、そんな事はなくて至ってシンプルなんだなとこの作品を通じて思いました。
色々な感じ方ができる作品だと思います。
その時の気分や1日のコンディションでも感じ方が変わる作品だと思います。
是非劇場にて、目撃してください!
【演出・たはらひろや】
±0(プラスマイナスゼロ)の過去作品の評判
±0(プラスマイナスゼロ)はどのような作品を上演する団体なのでしょうか。
過去作品の評判、X(旧Twitter)からはこのような声があがっています。
±0(プラスマイナスゼロ)今後の活動
2024年5月下旬〜
中野ザポケットにて
たはらひろやの新作を上演予定
±0(プラスマイナスゼロ)「象」の観劇情報
±0第七回本公演
『象』
作 別役実
演出 たはらひろや
<キャスト>
鈴木勝大
天木じゅん
中澤隆範
小池亮介
酒井敏也
藤澤 まな(±0)
山田 貴之(±0)
公演期間
9/22(金)18:00
9/23(土)13:00/18:00
9/24(日)13:00/18:00
9/25(月)18:00
9/26(火)13:00/18:00
9/27(水)18:00
9/28(木)18:00
9/29(金)13:00/18:00
9/30(土)13:00
場所:ザムザ阿佐谷
S席7500円
A席6000円
https://www.confetti-web.com/detail.php?tid=74094&
カンフェティにて販売中
U-22割:4000円(当日身分証明書必須)
杉並区民割:4000円(当日身分証明書必須)
plumizero0515@gmail.com
状況二つの割引はメールアドレスにて、受け付けています。